こんにちは工作LEDです。
今回、格安で手に入れたドライブレコーダーを分解・改造してレンズ交換を行いました。
後方視界が悪めなBL5に搭載する為に、バックカメラを常時作動させていましたが、やはり画質が劣悪で実用性が低かったのです…。
そこで画素数では有利なドライブレコーダーを改造してみることにしました。
結果的には成功しましたが、解決すべき課題がありました。
・本体分解が必要 ※当然自己責任で
・作業による破損 (実際に1機破損)
・レンズ換装による焦点距離変化 (最大の課題)
・ピント再設定
全て後ほど説明します。
作業による破損についてはかなりヘコミましたので、失敗談として別記事で説明します。
当記事を参考にされる方はそちらを読んでから作業された方がいいかもしれません。
さて、今回使用したドライブレコーダーはコムテック製のHDR-102という機種です。
※写真は改造後の物です
2018年のモデルで比較的新しいですが、中古品価格は3000円〜と非常にお手頃です。また物件数も多く、納得できる物を選択しやすくなっています。
ただし有効画素数が100万画素と、現行型と比べると見劣りはしてしまいます。
今回は車載モニターで確認する用途ですので、100万画素で十分と判断します。
私も配線加工済みの物を3000円+送料で入手できました。
「配線加工済み」となったものは価格が下がる傾向かあるようです。
ヒューズが省かれていたりすることを除けば大きな問題はないかと思いますので気にしなくていいでしょう。
※新品付属品の電源線にはヒューズが取付けられている。
まずはレンズ交換が出来るか確認する為に本体を分解していきます。※メーカーは分解を推奨していません。自己責任を理解した方のみ作業を行なってくだい。私も一切の責任を負いません。
分解に必要な工具は
・付属品の六角レンチ
・精密ドライバーセット(プラスもマイナスも必要)
のみです。
※内張はがしは用意したものの使いませんでした
①まずは本体と取付台座を分離
六角レンチで本体と連結しているボルトを外します。
ボルトの下にワッシャが入っているので無くさないように注意が必要です。
②本体カバーを分離
本体カバーの角部分の隙間に精密マイナスドライバーを沿わせるように差し込みます。
差し込んだら隙間が開くようにこじ開けます。
嵌め込みのツメは緩めなので、これでパカっと外れます。
本体の四隅(ビス付近)にツメがあるので全て同じ要領で外していきます。
全てツメが外れたら裏のバザー配線に注意しながら、ゆっくりカバーを外します。
SDカード部のカバーが、フリーになりますので無くさないように注意します。
※画像は改造後の物です。
③基板のビスを外して液晶側カバーを分離
2箇所のビスをプラスドライバーで外します。
リボンケーブルやバッテリー配線に注意しながらカバーを引き抜きます。
これだけで簡単に分解出来ました。
屋内で使用する製品なのでシーリングなども一切ありませんでした。
分解してみると基板上にレンズがねじ込みで取付けられていることが分かります。
M12マウントという規格のサイズです。
これでレンズ交換が出来る可能性が出てきました。
交換用レンズを用意します。
「ボードレンズ M12」とネットで検索すると該当商品がヒットします。
今回はM12 f=8 3MPという仕様の物をチョイスしました。
ボードレンズ M12を検索してみる
「f=8」の数字が大きくなるほど狭角、望遠、ズームになるようです。
閲覧したページの資料によると水平画角がドラレコ純正107度から70度程度まで狭まるようです。
後方の車種などを確認する目的なので、もう少し望遠でも、いいかと思いましたが初めてですので、この位に抑えておきます。
さて、本体の基板に取付けられたレンズを外しますが、ネジ部に緩み止め剤が塗ってあるので手では外せないと思います。
ラジペンで乱暴に掴んで回します。ガジガジと音を立てながら緩んでいきます。
※この辺りから説明画像が少なくなります。
レンズ外周にキズが入りますから、レンズを再利用する可能性がある場合は滑らないゴムシートなどを挟んで作業します。
レンズが外れました。
ここから先は映像素子に異物を付けないように注意しながら作業します。
交換用のレンズを少しだけねじこんでピント合わせをしていきます。
ここで電源線を接続し、電源を入れます。
この作業中はショートに最大限注意します。破損するリスクが高いです。
起動したらレンズをねじ込みながらピント位置を探します。…見つかりません。
失敗かと諦めかけましたが、一度レンズを外し少し浮かせるように合わせるとマウントから2mm程度上の位置でピントが合うようです。
今回最大の課題になりましたが、マウント位置のオフセットが必要です。
ここまで来たので後には引けません。
4mm厚のアクリル板(不透明)から削り出してスペーサーを制作します。
ポイントは
・画像素子を囲むようにドーナツ型にする
・ボルト穴2箇所必要
・マウント位置固定用穴2箇所必要
・チップ部品をかわす必要
・本体カバー(特にバッテリー部)と干渉しない
下の画像で確認してください。
制作に2時間位かかりましたがなんとかフィッテングできました。
※青いのがアクリルで削り出したスペーサーです
スペーサー分マウントが浮いているので、元のビスは使えません。
ホームセンターでm1.7のなべ小ねじセットを購入して、適当な長さのもので固定します。
再度レンズをねじ込んでピントテストです。
今度はピントが合いました。成功です。
今度は分解した物を組立ていきます。
特性のカラーでレンズ、マウント位置が上がっている分、干渉が起こりやすくなっています。
確認しながら確実に組立てしていきます。
組立てた状態がこちらです。
レンズが飛び出しています。
これはこれでいかにもズームレンズといった具合でいいのではないでしょうか?
実際に走行して撮影してみましたが、狙った効果が出ていることを確認出来ました。
youtu.be
純正ではかなり広角な感じがあった映像が、良い具合にズーム出来ています。
大きく映るのでクルマのナンバーも読みやすくなりました。
ただ、今度はカメラの画質に車載モニターがついてきていない事が判り…まだ道のりは長いようです。