KOUSAKU_LEDの日記

工作や個人的な知見について紹介します

車のバックカメラを赤外線仕様に改造してみた

こんにちは!工作LEDです!

ニッチな工作を思い付きでやってまう、ほとんどの人の役に立たないかもしれないブログへようこそ💦

 

最近、車を乗り換えて幸せ気分だったんですが、慣れてくると問題点も見えてきました。

それは、後方視界です。

車の年式を落としたせいでしょうか、明らかに後方視界が悪くなりましたよ…。

みなさんは車に乗っている時後ろを確認したいときどうしていますか?

大半の方がルームミラーで後方確認を行っているのではないでしょうか。私もそうします。

しかし、今回の車はどうでしょう!リアウィンドウに大きなワイパーがあるではありませんか!後方視界で一番大事な(と自分は思っている)後方の車が見えないのです!

もちろんワイパーは大事です、これも後方視界の為!でもそのせいで後ろのクルマが見えなくなっては本末転倒です!

 

そこで考えました。カメラで後ろを見ましょう、と。トラックやバスなんかに着いているのを見かけるシステムです。

最近ではカメラで捉えた後方映像をルームミラー部に着けたモニターに映し出すという、すごく便利なものが売られています。トヨタハリアーが純正でこのようなシステムを搭載しているといった記事も見かけるほど、一般的になりつつあるようです。

 

いやぁ欲しいですね…。ただ、ここは工作を紹介するブログです。人と同じじゃ、ちょっともったいないなぁ、って事で自分でこのようなシステムを作ってみようと考えました。

ポイントは3つ

車載用のバックカメラを流用(コスト面、耐候性を考え)

カメラを赤外線仕様に改造(理由は後ほど説明します)

モニターはナビ画面かサブモニターを使用(モニタースペース確保が不要)

赤外線光源を追加(別回で紹介します)

です。

 

思いついたら即行動です。はじめに部品調達をします。

まずは基幹部品のカメラです。友人が経営する車屋さんに伺い廃車のヤードを見せてもらいました。

追突されたのか、リアビューが痛々しいダイハツムーブコンテを発見。リアゲートにはバックカメラが残ったままです。早速友人に売ってほしい旨を告げると、

「勝手に持って行っていいよ」

神です。タダです。有難いです。いつも助けられてます。ありがとう!

カメラから伸びる配線をニッパーで切断して有難く頂きます。

研究室に戻ります。

その他に揃える部品は

光学フィルター ※カメラに赤外線だけを通す為のフィルターです。目に見える光は通しません。今回は富士フィルム製「IR80」を使用します。大型家電量販店かネットショップで買いました 約1000円

 

RCA映像ケーブル ※カメラとモニターを繋ぎますよ。モニターは恐らくメス端子なので、ケーブルはオス端子のものを準備します。長さは6m程度必要そうです。半端な長さはネットショップが便利でしょう。約1000円

 

モニター ※カメラの映像を写し出します。今回はクルマにはじめから着いているモニターを使用しました。ナビがあればそちらで代用可能と思われます。 値段はピンキリでしょう。

 

遅くなりましたが作業の段取りをします。(今から⁉︎)

・カメラの配線を調べる

・カメラを赤外線改造する

・カメラテスト

・クルマに仮装着

・調整して本装着(次回以降でご紹介)

といった感じでしょうか?

 

ようやく作業開始!早くやりたい!

カメラを配線調査と赤外線改造の為に分解します!

カメラの構造が分からないけど、思い切っていきます。カメラ側面に切れ目が見えるので、そこに精密ドライバーを差し込みます…硬くて差し込めませんでした。キレイに分解は早々に諦めてニッパーを取り出します。(せっかち)側面の切れ目に沿って刃を当てて、えいっ!

一発でポロリです。作業開始からここまで3分程度。ニッパー最高!

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カメラがレンズ側と制御側に分かれました。

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配線が付いている制御側を見てみます。基板がありますね。配線に繋がっている端子部の表示を見てみます。端子は6つあります。

・NC1  不使用です

・NC2  こちらも不使用

・V-1  黒い線に繋がっています

・V+1 白い線に繋がっています

CGND 灰色の線に繋がっています

CA+1 緑の線に繋がっています

 

接続先については、色々なネットの資料を見た結果、このように推測しました。

・V-1  映像線の-

・V+1 映像線の+

・CGND 電源の-

・CA+1 電源の+

(結果的に正解でした。ホッ。) 

 

推測を元に結線します。

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このような感じになりました。 

RCAケーブルは途中でカットして、映像線と接続します。RCA端子はセンターが+、外周が−なのでテスターで導通を確認して、カメラの配線

V-1(黒線)をRCA端子の−に、

V+1 (白線)をRCA端子の+

に接続します。

カメラの電源線は後ほど接続します。

 

続いて赤外線改造です。(これがメインディッシュ!最近はメーンディッシュと言う?)

先程分解したカメラのレンズ側を手に取ります。

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レンズの裏にガラス製の板が溶着されています。

ガラスからの光の反射が赤みがかってみえます。おそらくコレ、目に見える光を通しつつ、赤外線を除去する為のフィルターだと思われます。なんでこんなことをするんでしょうね。

このガラス板を光学フィルターに取り替えます。

ガラス板は4辺が溶着で固定されているので破壊しないと外せないようです。パンチで挟んだら簡単に割れました。割れた破片を床に落とさないように気をつけます。

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いきなり完了の写真になっていますが、光学フィルターを台座にピッタリはまるサイズにカットして取付けてください。このカメラの台座サイズは5×5mmでした。ちなみに今回使用した光学フィルターはハサミで簡単に切れるので便利ですよ。

上の写真で光学フィルターが真っ黒なのが分かるでしょうか?このフィルターが可視光線(人の目に見える光)をほとんど通さないから、このように見えるようですよ。でも安心して下さい。これでもしっかり映ります。

参考程度に、元々入っていたガラス板の厚みは0.4mmでしたが、光学フィルターは0.3mmで若干の差があります。今回の場合不具合はありませんでした。

今回赤外線仕様にした理由として、「肉眼とは違った世界を見る」があります。

今回の目的は後続車をいかに見やすくするかです。

車種は?距離感は?ナンバーは?パトカーじゃないか?(気付かず粗相したくないですからね)

視界の悪い夜間だとなおさら分かりにくくなります。最近ではLEDヘッドライトの車種が増えたので逆光でもっと見えません汗。

そこで赤外線です。

赤外線なら人の目には全く(ほとんど?)見えません。という事はクルマの後方に照射しても、後続車の妨げにならないという事です。赤外線LEDを後方に照射しながら撮影することで、夜間でも明るい映像で後方を確認できるはずです。

さらに眩しいLEDヘッドライトの光には赤外線の成分はほとんど含まれません(個人的な知見ですが)。肉眼で見るLEDヘッドライトは眩しいけど、モニターに映る後続車はまるでヘッドライトを点けていないように映るはず。ただしこの効果は現状LEDヘッドライトやレーザーヘッドライトにしか期待出来ないでしょう。

 

さて工作に戻りまして、カメラを組み立てます。取り敢えずテストまではビニールテープやマスキングテープで固定します。いきなり接着などしないことです。

12v電源装置をテレビのある部屋に用意し、カメラの電源線に+と−を接続します。(ワニ口クリップがあると便利ですよ。+と−は絶対に間違ってはいけませんよ。心配なのでカメラ電源線の−線に整流ダイオードを経由させます)

接続したら、12vを印加してみます。変な音や白煙が上がったらすぐにスイッチを切るという姿勢で臨みます。もしそうなった場合実験は失敗かもしれません。カメラはオジャンでしょう。

12v印加で問題がなさそうでしたら、映像線をテレビに接続します。テレビの電源を入れ、入力切替を行います。カメラの映像がテレビに映りました。

バックカメラだけに映像が鏡像(左右反転)で映し出されます。

この赤外線カメラの映像が独特の色合いなんですが、自宅のリビングがあらわになってしまうので、写真掲載はよします。

次回車載映像にて紹介させてください。

 

今回はここまでです。赤外線って面白いですね!

続編では赤外線LED車載の様子をご紹介したいと思います!ご静聴ありがとうございました!

 

思い付きで工作をやってみましたが、思いの外うまくいったのではないでしょうか?

ご意見やご要望などありましたらコメントお願いします!

尚、このブログでは個人的な知見に基づいた活動を紹介しています。参考にされ、実行される場合は自己責任で作業してください。それによって発生する損害などに一切責任は持ちません。